Basser Allstar Classicを振り返って。
2014-11-05 カテゴリー:トーナメント
Basser Allstar Classicを振り返って。
今日は今年のBasser Allstar Classicをどう考えて
どう戦ったのかについて書いてみようと思う。
この水系ははっきり言って、一見のアングラーがパッと来て
さっと釣れるほど甘いフィールドではない。
たまたま入ったワンエリアが爆発しない限り勝ち目はない。
それぐらいサカナの密度は薄く、広大すぎる水域である。
そんな中、自分はプラクティスをはじめる前に
どのエリアだったらほかの選手に比べて
少なからず自分にアドバンテージが生まれるか。
加えて、勝てるウエイトを叩きだせるのかを考えて
プラクティスをスタートさせた。
このトーナメントに参戦する選手といえば
それぞれの水域に毎週のように通い、何十年も釣り込んできたエキスパートや
JB TOP50プロのように全国をトレイルしているものの
この水域での試合を1シーズンに数戦経験し
年間で見ても2週間以上釣り込んでいる。
そんな活動を数十年もしてきているアングラーが大半を占める。
そんな中、ある一部のエリアを広く浅く、年に数回程度釣る
というスタンスは自分を含めてトーナメントから一線を引いた、
もしくは海外のトーナメントを拠点にしている招待選手など
わずか数名しかいない。
自分がこのところのオールスターで利根川、しかも中上流域に絞っているのは、
まだなじみがあり、この水域であればバスのアベレージも大きく
ハイウエイト戦になったときに勝てるウエイトを出しやすい。
そんな理由からである。
しかし厄介なのがオールスターの時期になると
いくら今年は開催が早かったとはいえ水温が20℃を切り
上流域のシャローのポテンシャルは落ちる。
利根川に限らず北浦やカスミサイドにおいても増水がない限り、
シャローのアシ際や見える杭にサカナがつきにくくなる。
仮に水温が高かったとしても例えば小貝川のような
見えるカバーやわかりやすいストレッチに通年いるフィールドは
いきなり行っても釣りやすい。
しかし山中湖のようなディープにしてもシャローにしても、
ブレイク絡みのウィードや、ピンの見えない桟橋や鉄杭、古タイヤ、
そしてクレーターなどの沈みものを釣るタイプのフィールドにおいては
それがどこにあるのか知っていないと釣りにならず、
水の上の景色から察することもできない。
つまり一段下のブレイクの形状をしっかり把握し
ピンでタイトに釣っていかなくてはならないので、
まずはそういった「ピン」がどこにあるのか。
かつ、その形状をきっちり把握しないと手が出せないのである。
プラクティスの感触は決して悪くはなかった。
本番の数日前に冷え込むまでは利根川の上流域において
数は決して多くないもののグッドサイズがいた。
前日の北浦においては単純なジャカゴや杭、あとは目印のあるオダなどで
わずか3~4時間のうちに8バイト以上を得ていた。
(スピナーベイトはフックにカバー、ワームはシンカーストッパーをフックにつけてガード。さらにフックポイントをワームに埋めておくことで、不用意にフックアップしないようにしている。クランクベイトのように掛かってしまうサカナもあったが…)
そしてトーナメント当日。
朝の数時間を北浦に費やし、本流のタイドが利きはじめるころに利根川で釣る。
今年は昨年よりも試合中のタイドスケジュールが悪く
数日前の雨で少なくとも初日は水位が高すぎて釣りにくいことが想定されたため
朝はタイドとはほぼ無縁の北浦スタートとし、
後半はアグレッシブでワンサイズデカい利根川バスをキャッチしていく、
という戦略をとった。
しかしこれはどちらかというと、嫌いなスタイル。
本当ならどちらか一方の、ワンエリアをローテーションで釣っていく。
これがアメリカも含めた本来のトーナメントの勝ちパターンである。
ただし、もし自分が北浦で一日粘り倒したとしても、
沈み物を含めて熟知しているJB選手などには勝てる可能性が少ないと考えた。
そこで朝のうちに北浦で数匹のバスをキャッチしてから
自分にとってややアドバンテージが感じられる(利根川プロは除く)
利根川サイズで入れ替えていく、そういう戦略であった。
試合中は魚影の濃い佐原エリアで、バスをそこそこキャッチすることができたが
期待していた上流域のグッドサイズは水温低下や他の選手との取り合いで
試合中はほとんど釣ることができなかった。
しかし上流域に賭けた選手はほぼ釣っておらず
今回の利根川は全域に渡ってポテンシャルが低く感じられた。
大会当日のヒットルアーなど、タックルの詳細はBasser誌を見てほしい。
今振り返っても、自分としては今持てる、できることとしては
何も間違った判断をしていない。むしろ、いい戦略だったと思う。
北浦などで前日にバイトがあったところは土日となると
一般の人も釣るイージースポットゆえ、
当日は他の一般ボートが浮いていたり、
サカナがすでに抜かれたあとなどもあったのだろう。
大会中はバスを一匹もキャッチすることができなかった。
自分が企てた高度な戦略についてこれるバスが
今回のこの水域には少なかった、というオチにしておこう(笑)。
とはいえ、応援していただいたみなさんには本当に感謝しています。
ありがとうございました。
今回、利根川上流域のブッシュはNamiki Cupも含めると
およそ一週間はやり込んだだろう。
水が増えたときにどこのストレッチがいいのか、
水温が下がった時はこのブッシュに集まるのかなど、非常に勉強になった。
上流のブッシュを解明するのに一週間を要する広大かつ難解なフィールドだが
そこには必ず答えがある、やりがいのあるフィールドでもある。
理詰めで答えを見つけることができる最高のゲームが
この水域にもきっちり存在していることを再確認することができた。
来年は北浦についてはもっと詳しく、
そしてこれまで手をつけ切れていなかった
常陸利根川や外浪逆浦にも広げて
もっと自由自在に動けるゲームができるよう
楽しみを持ちながらこの水域を解明していきたいと思う。
最後に、今週日曜日に高滝湖で開催される
タックルアイランドスーパートーナメントにゲスト参加します。
まだエントリーを受け付けているのでお時間がある方は、ぜひ!
受け付けは前日8日(土)まで。
お問い合わせはタックルアイランド各店へ。
どう戦ったのかについて書いてみようと思う。
この水系ははっきり言って、一見のアングラーがパッと来て
さっと釣れるほど甘いフィールドではない。
たまたま入ったワンエリアが爆発しない限り勝ち目はない。
それぐらいサカナの密度は薄く、広大すぎる水域である。
そんな中、自分はプラクティスをはじめる前に
どのエリアだったらほかの選手に比べて
少なからず自分にアドバンテージが生まれるか。
加えて、勝てるウエイトを叩きだせるのかを考えて
プラクティスをスタートさせた。
このトーナメントに参戦する選手といえば
それぞれの水域に毎週のように通い、何十年も釣り込んできたエキスパートや
JB TOP50プロのように全国をトレイルしているものの
この水域での試合を1シーズンに数戦経験し
年間で見ても2週間以上釣り込んでいる。
そんな活動を数十年もしてきているアングラーが大半を占める。
そんな中、ある一部のエリアを広く浅く、年に数回程度釣る
というスタンスは自分を含めてトーナメントから一線を引いた、
もしくは海外のトーナメントを拠点にしている招待選手など
わずか数名しかいない。
自分がこのところのオールスターで利根川、しかも中上流域に絞っているのは、
まだなじみがあり、この水域であればバスのアベレージも大きく
ハイウエイト戦になったときに勝てるウエイトを出しやすい。
そんな理由からである。
しかし厄介なのがオールスターの時期になると
いくら今年は開催が早かったとはいえ水温が20℃を切り
上流域のシャローのポテンシャルは落ちる。
利根川に限らず北浦やカスミサイドにおいても増水がない限り、
シャローのアシ際や見える杭にサカナがつきにくくなる。
仮に水温が高かったとしても例えば小貝川のような
見えるカバーやわかりやすいストレッチに通年いるフィールドは
いきなり行っても釣りやすい。
しかし山中湖のようなディープにしてもシャローにしても、
ブレイク絡みのウィードや、ピンの見えない桟橋や鉄杭、古タイヤ、
そしてクレーターなどの沈みものを釣るタイプのフィールドにおいては
それがどこにあるのか知っていないと釣りにならず、
水の上の景色から察することもできない。
つまり一段下のブレイクの形状をしっかり把握し
ピンでタイトに釣っていかなくてはならないので、
まずはそういった「ピン」がどこにあるのか。
かつ、その形状をきっちり把握しないと手が出せないのである。
プラクティスの感触は決して悪くはなかった。
本番の数日前に冷え込むまでは利根川の上流域において
数は決して多くないもののグッドサイズがいた。
前日の北浦においては単純なジャカゴや杭、あとは目印のあるオダなどで
わずか3~4時間のうちに8バイト以上を得ていた。
(スピナーベイトはフックにカバー、ワームはシンカーストッパーをフックにつけてガード。さらにフックポイントをワームに埋めておくことで、不用意にフックアップしないようにしている。クランクベイトのように掛かってしまうサカナもあったが…)
そしてトーナメント当日。
朝の数時間を北浦に費やし、本流のタイドが利きはじめるころに利根川で釣る。
今年は昨年よりも試合中のタイドスケジュールが悪く
数日前の雨で少なくとも初日は水位が高すぎて釣りにくいことが想定されたため
朝はタイドとはほぼ無縁の北浦スタートとし、
後半はアグレッシブでワンサイズデカい利根川バスをキャッチしていく、
という戦略をとった。
しかしこれはどちらかというと、嫌いなスタイル。
本当ならどちらか一方の、ワンエリアをローテーションで釣っていく。
これがアメリカも含めた本来のトーナメントの勝ちパターンである。
ただし、もし自分が北浦で一日粘り倒したとしても、
沈み物を含めて熟知しているJB選手などには勝てる可能性が少ないと考えた。
そこで朝のうちに北浦で数匹のバスをキャッチしてから
自分にとってややアドバンテージが感じられる(利根川プロは除く)
利根川サイズで入れ替えていく、そういう戦略であった。
試合中は魚影の濃い佐原エリアで、バスをそこそこキャッチすることができたが
期待していた上流域のグッドサイズは水温低下や他の選手との取り合いで
試合中はほとんど釣ることができなかった。
しかし上流域に賭けた選手はほぼ釣っておらず
今回の利根川は全域に渡ってポテンシャルが低く感じられた。
大会当日のヒットルアーなど、タックルの詳細はBasser誌を見てほしい。
今振り返っても、自分としては今持てる、できることとしては
何も間違った判断をしていない。むしろ、いい戦略だったと思う。
北浦などで前日にバイトがあったところは土日となると
一般の人も釣るイージースポットゆえ、
当日は他の一般ボートが浮いていたり、
サカナがすでに抜かれたあとなどもあったのだろう。
大会中はバスを一匹もキャッチすることができなかった。
自分が企てた高度な戦略についてこれるバスが
今回のこの水域には少なかった、というオチにしておこう(笑)。
とはいえ、応援していただいたみなさんには本当に感謝しています。
ありがとうございました。
今回、利根川上流域のブッシュはNamiki Cupも含めると
およそ一週間はやり込んだだろう。
水が増えたときにどこのストレッチがいいのか、
水温が下がった時はこのブッシュに集まるのかなど、非常に勉強になった。
上流のブッシュを解明するのに一週間を要する広大かつ難解なフィールドだが
そこには必ず答えがある、やりがいのあるフィールドでもある。
理詰めで答えを見つけることができる最高のゲームが
この水域にもきっちり存在していることを再確認することができた。
来年は北浦についてはもっと詳しく、
そしてこれまで手をつけ切れていなかった
常陸利根川や外浪逆浦にも広げて
もっと自由自在に動けるゲームができるよう
楽しみを持ちながらこの水域を解明していきたいと思う。
最後に、今週日曜日に高滝湖で開催される
タックルアイランドスーパートーナメントにゲスト参加します。
まだエントリーを受け付けているのでお時間がある方は、ぜひ!
受け付けは前日8日(土)まで。
お問い合わせはタックルアイランド各店へ。