バスフィッシングのプロとは・・・(Basser取材)
今月の初旬に大分県の芹川ダムにBasserの誌面取材とDVD「Chase!Vol.3」の撮影を兼ねて行って来た。
1ヶ月前の9月上旬にも釣りビジョンなどで行っていたのだがスタッフと協議した結果、1ヵ月後の移り変わりも興味深いことからあえて同じフィールドにしたんだ。
そして、以前も書いた通り前回はフロッグ(スピンテールフロッグ)も良かったのだが、今回は秋らしくより魚が深いレンジに集中していた。
まず、福岡空港に到着すると預けていたお気に入りのラッピングタックルボックスを空港の職員が持ってきてくれた。
ところが良く見ると壊れて取っ手の部分が取れてしまっていた。
(後日新品を購入しフタだけを交換した。)
そして、その夜は例によって例のメンバーが前夜祭をしてくれた。
取材初日。
前回が水深0~4mくらい、今回は4~8mくらいがHottestレンジだった。
(写真はバスが大きく見える持ち方だ。)
最も数を釣ったのはブリッツMAX DRだったと思う。
カラーはリアルプリントのワカサギやオイカワカラーなど。
アメリカで定番のスピナーベイトのヨーヨーテクニック。皆は知っているだろうか?
要はリフト&フォールである。
メタル系と違って根がかりしないのが良い。
このテクニックを使いハイピッチャーの5/8oz.でディープを攻めるとバイトは続いた。
スピナーベイトでのヨーヨーテクニックでバイトが出なくなると、今度はブレードジグ1/2oz.での同様なテクニックでさらにつれ続けた。
ロッドはスティーズ ハリアー。
シャローカバーだけでなく感度や掛け重視のディープロッドとしても優秀。
ブレードジグでのリフト&フォールはラバージグのそれと違ってリフト時の明確なバイブレーションやチドリアクションによってバスが思わずリアクションバイトしてしまう。
事実フォール中のバイトはゼロで全てリフトしている途中にバイトがあった。
今発売中のBasserのブレーデッドジグ道場でも解説しているテクニックである。詳しくはそちらも見て欲しい。
ブリッツMAX DRで探りきれない、さらにディープのバスをストライキングの10XDRで。
初日はこれで面白いように釣れた。ロッドはBL-742HRB、ラインはFCスナイパー14ポンド。
これもビッグワン50cmクラス。
ただし、リールがZ2020からリョーガ100に変わっている。
この理由はここだけで言わせてもらうと実は大バックラッシュをしてしまったからである。
猿も木から落ちたね(笑)
2日目はさらにディープの8mラインをSKT120Mag DRでも攻略。
FINAのFPJ960の3/16oz.ジグヘッドにゲーリージャンボグラブのセットでもキャッチ。
ただ全体的にワームでは食わせるのに時間がかかったり、サイズが小さかった。
やはり「巻き物系の秋」はいつの時代も王道である。
ワームの中でもジャンボグラブは「巻き物系ワーム」としてお勧めである。
ストレートワームのダウンショットでのシューティングでバイトが1投目では無かったので、すかさずD-スプーンの1oz.を投入すると連発。
ビッグスプーンのなかでもD-スプーンは極めて動きが優秀である。
ただしボトムに付けてしゃくっていると、トリプルフックゆえやはり時々根がかりする。これに対してスピナーベイトのヨーヨーイングやブレードジグのリフト&フォールはほぼ根がかりが無かった。
芹川ダムでのカメラ船を行ってくれた大分県在住の安藤君と後藤君。
毎度どーも!!
最後に、また福岡のyoshiharu君の経営する美容院amourに立ち寄り、彼に借りていたボートと車を返却。
ちなみに今回の取材のもともとのテーマは「秋のハードルアー」だったのだが、取材直前の状況は「ハードルアーは厳しい、それでもロケを行うのですか?」と言うことだった。
(実際にyoshiharu君の直前の釣行ではハードルアーではゼロでワームを投げていたバックシートの人が7本という釣果も聞いていた。)
しかし、自分は初日に約14匹のバスを全てハードルアーでキャッチ、アベレージもすばらしいものがあった。2日目も、あるテーマを与えられた中でのロケだったのだが、それでも良い釣りができた。
これは自分がすごかったろ!と自慢したいのではなく、バスフィッシングは本当に奥が深いと言いたいんだ。
ある意味同じハードルアーを使っても場所や使い方、使い時が違えば、かたやノーバイト、かたや大入れ食いということもある。そして、今回のような通常のディープクランクで届かないようなレンジのバスをシンキング系のハードルアーで攻略したり、新しいカテゴリーのビッグダイビングクランクベイトで攻略して目の覚めるような釣果に恵まれることだってある。
これだからこそバスフィッシングというのは究極に奥が深いものであり、底なしの魅力で満ち溢れているんだ。
そして、攻め方や知識に大きな差が出るからこそプロという存在も成り立つスポーツなんだと思う。
もちろん、プロと言ってもボクシングみたいに強いやつは毎回勝てるというスポーツではない。テニスみたいに毎回コートの形が同じわけではない。ゴルフみたいにコースやピンの位置が初めから丸見えでもない。
バスフィッシングはフィールドの水中の地形を知らないと話にならない。水中の地形、つまり釣れる場所を数多く知っている方が圧倒的に有利である。でも湖が変わるとオールリセットになってしまう。もちろん探し出す力のある人の方が同じ時間内ならより多く見つけ出せ、そこに実力の差が現れる。同じフィールドの知識ならばコンディション変化に対するアジャスト能力が釣果に大きな差になって現れる。
もちろん相手が自然や気まぐれなバス、時にライバルとなる釣人との予測不能なバッティングに釣る場所を失ったりで、全く釣れない時もある。つまり運に大きく左右されてしまう時もある。だからビギナーや子供に大負けする可能性もある。でもそんなお茶目な部分もあるからバスフィッシングは夢もあって楽しさも倍増するわけだ。但し、プロ側から言わせてもらうとある意味プロとしてやっていくのが1番大変なスポーツだと思うよ(笑)
だから自分も毎回とびぬけた釣果を得ることができるわけではなく、一般のローカルアングラーにボロ負けすることだってある。
ま、話が長くなったけどとにかく今回は事前の周囲の不安をぶっちぎり、自分の攻略がうまくハマった会心の釣行であった。いや~想い出すだけでお腹一杯。当分水だけで生きていけるかも(笑)
I Love Bass fishing!
詳細は10月末売り号のバサーを見て欲しい。