SAVE BASS & FIELD
2014-4-28 カテゴリー:モラル
今回はバスのケアについての話をさせてもらおう。
近年、フィールドによってバスの個体数が減少傾向のフィールドと、増加傾向のフィールドにハッキリ分類できる。
減少傾向のフィールドについては、台風などの影響で流されてしまったものの、ある程度数年中に回復できるのではないかというフィールドもあるのだが... 。しかし、アングラーが多大な影響を与えていると感じざるを得ないんだ。
個体数が増加傾向や維持できているフィールドのレンタルボート屋さんでは、スポーニングシーズンは(トーナメント中を除いて)ライブウェルの使用を禁止している。 例えグッドサイズのバスを釣ったとしても計測や撮影のためにボート屋さんまで運んでくることを禁じている。
上の写真は、バスのヌメリなどを落とさないように水中で長さを測ったわけだが、このようなことが毎回できるわけではないので、今度は魚体が地面に触れないように幅広タイプのメジャーを使っていきたいと考えている。 このように自分においても、できる限りバスをいたわり様々な配慮をこれまで以上行っていきたいと思う。
さて、スポーニングシーズン以外にもバスへの配慮は重要だが、よりスポーニングのバスについての配慮をお願いしたいので、ここで「バスのスポーニング」について詳しく説明しよう。
『スポーニング期間に入ると、オスは湖底などに産卵床(ベッド)を作り、メスを導いて産卵させる。そして、メスは産卵後ベッドから離れ、オスが外敵から卵と稚魚をある期間捕食されることから保護する。』
これくらいはご存知の方も多いと思う。
もう少し詳しく説明すると、『卵は通常一週間から10日で孵化し、孵化後、仔魚は卵黄を吸収するまで1週間程度巣の中で過ごす。 その後、仔魚は浮上し、巣を離れて群を成してオスバスの保護下で岸辺の水草地帯などある程度隠れられる場所で動物プランクトンを食べて成長する。 産卵後3~4週間で体長1.5cmに成長し、う化後約1ヶ月で体長2~3cmになるとオスの保護下を離れ、単独生活へ移行する。』
つまり、卵の時にも外敵に襲われるし、稚魚となって浮上し、巣から離れて群を成しても、うまく隠れる場所がないと実際のところ殆どは外敵の餌食にになっているのである。
だから、少なくともオスバスがしっかり保護していないといけないし、たとえオスバスが守りきったとしても稚魚を隠すようなカバーがないと生存する確立は殆どないといえる。 つまりスポーン時期のオスバスに対してはバスアングラーのいたわりが非常に重要となるんだ。
そして、フィールドにもよるがバスのスポーンタイミングには個体差があるので通常2ヶ月間ぐらいダラダラ行われる。その後1ヶ月は、オスバスが稚魚を守るのでトータル3ヶ月間はスポーン絡みのバスがいると考えるべきなんだ。
ちなみにアメリカのフィールドにおいてはバスで満たされている釣り場など「よほどケアが行き届いた個人のプライベートポンド」くらいしかないのではないかと思う。 実際は広大なフィールドから一匹のバスを、いかに考えてフィールドを研究して釣っていくか、トーナメントで5匹そろえるためにはどれだけのプラクティスや情報収集が必要かというこということを考えると宝石のような価値のある魚だということが分かる。
だから、みなさんもこれまで以上にバスへのいたわりの気持ちを持って感動的なバスとの出会いを大切にして欲しい。