キャスティングスキルのさらなる向上~続編~。
先日のコラムでもお伝えした、自分の弱点であるスピニングのシングルハンドのサイドキャストを克服するため、空き地から次はフィールドへ出たくなった。
しかしこの時期、バスがシェードやピンのカバーについていて、それをライトリグで攻略するパターンにはまだ時期尚早。しかもそういうバスを攻めるには誘いが必要となり、一投に時間を要してしまう。つまり、キャスト数が稼げないからあまり練習にならない。
そこで、渓流のルアーフィッシングを選択。渓流専用のタックルもあるのだが、ロッドはあえてバスタックルを使用することで感覚を養うことにした。ちなみに今回はライトアクションのバスタックルにこだわり、スティーズ・スカイボルトをチョイス。リールはイグジスト2505F-H、ラインはFCスナイパーの2.5lb。
Newイグジストのドラグ性能は素晴らしいが、それ以上に素晴らしく思えるのはスプール下部の段差によってラインの落下が防げ、スプール内部への糸噛みがいまだゼロなこと。
数グラムの小型ルアーが対象となるため、渓流のトラウトゲームがマッチ。何よりキャスト数が格段に多いので、この手の釣りはキャストの練習に最適。午後からの半日釣行だったが夕方ラッシュに遭遇し、キャスト練習の付録的釣果ながら20cmアベレージで17匹ものヤマメをキャッチするといううれしい結果となった。
こうして投げ続けることで、苦手だったシングルハンドのサイドキャストによる弾道も安定。素直にうれしく、自信を持てるようになった。バックハンドキャストは自分にとって非常に投げやすく、弾道も安定している。そして何よりオリキンキャスト(スピニングでフリッピングするようなフォームで最終的にはピッチングになるキャスト。わからない方はDVD「アルティメット7」などを参照)は渓流において、大きなアドバンテージとなる。ロッドを振るスペースが限られる中でも、正確に素早くキャストすることができ、ロッドを振るときの影が水面に落ちるのも抑えられる。
そして石陰や微妙な流れの変化などピンポイントだけでなく、引くコースも的確に選ばなくてはならないので、ある意味バスフィッシング以上にシビアな世界。そこで正確なプレゼンテーションを何回できるかが釣果を左右する。効率を重視し、無駄を省けば釣果が倍増するといっても過言ではない。さらに、川の形状や流れの変化を読み、どこにサカナがいるのかを推測する。こうした洞察力も養うことができる。これも渓流釣りからバスフィッシングに生かせる項目だ。ちなみにバスの場合は反転流がホームになることが大半だが、ヤマメは本流がホームになる。その本流の流れの強さが高水温期は速め、低水温期は遅めになることも覚えておこう。
今回は道志川(山中湖近くの山林に源泉を持ち、津久井湖へと流れ込む河川)へ行ったのだが、八王子から程近い渓流で、車で1時間半ほど。その道中にある津久井湖畔の矢口釣具店さんへ立ち寄り、実績のあるルアーや入渓スポットの情報、さらには神奈川県サイドの遊漁券をゲット。学生までは自分も渓流のルアー釣りをたしなんでいたが、その当時はスプーンやスピナーが主でミノー系ははじめて。なので小型ミノーをいくつか購入した。また今回はその上流域となる山梨県側で釣果を得ることができたのだが、ここでの遊漁券は現場近くのお店で入手した。金額は1日1000円となっているので、参考まで。
そうそう、矢口釣具店さんではO.S.Pの復興支援グッズを取り扱っていただいている。この売上の10%はお店に手数料として、残りの90%は義援金となる。みなさんのご協力をよろしくお願いします。
この日、よかったエリアにはエサ釣りで入渓している方が数人。釣る人は釣っていたと思うが、その方々が移動されたあと、同じスポットでルアーを投入すると入れ食い! ルアーが強くなる局面は多々あることを、あらためて実感した。また同じタイミングで上流寄りのエリアに入っていたエサ釣りのおじさんは、毎年来ているそうなのだが一匹だったそうで、そんな中、自分は粒揃いのヤマメを10匹以上もキャッチ。おじさんはあまり釣れていなかったこともあり、写真を撮ってもらった(こういうところでは釣り人同士、協力したいよね)お礼のおすそ分け分も含めて、10匹のヤマメをキープ。残りは次の釣り人のためにキャッチ&リリースした。
気のいいエサ釣りのおじさんと一枚。
この釣行で気をよくしたので数日後、仕事のついでに奥多摩の渓流へ入った。小一時間の釣行だったがそのエリアにはサカナもいなく、ノーフィッシュで終了した。
そしてつい先日、再び道志川へ。
高校受験を無事に終えて安藤君がTNFRに遊びに来てくれた。彼はトラウトキング選手権において中学3年生ながら大活躍。今度の最終戦ではマイスターの座がかかっているらしく、大人からも一目置かれるトラウトのエキスパート。バスフィッシングにも情熱を注ぐ、将来有望なヤングアングラーだ。
そんな安藤君に、自分が持っていたトラウトルアーを見てもらい、いろいろと話が弾んだ。その勢いでキャスティング八王子店さんへ行き、たくさんあるルアーの特徴や購入のアドバイスをしてもらった。はじめてヤマメ釣りに行って以来、バスフィッシングに生かせそうなテクニックを感じていたので、いろいろなタイプの異なるルアーを買い込んでみた。そして「時間があれば明日、春休みだし渓流につれていってあげるよ」と約束。中学生活最後の日ということもあり、高校進学のプレゼントという意味合いも兼ねて、仕事の都合で出発が遅くはなってしまったものの、およそ1時間強の釣りに行くことができた(ただし、往復で3時間を要したが……)。
この日も道志川の上流へ。短時間ながら自分は5匹、安藤君も途中からコツを掴み、3匹のヤマメをゲット。安藤君においてはこれまで経験してきた池タイプの管理釣り場でのマス類をどう食わせるかという経験は豊富で、渓流タイプの管理釣り場も少し経験はあったそうだが、本格的な野生の釣り場ははじめて。ウェーダーをはいての釣りもはじめてということもあって、目に映るすべてが新鮮。とてもおもしろい、とハマッた様子だった。
今回のヒットルアー。低水温期ということもあって、水深のある淵のそばにサカナがたまっていた。その点をふまえたチョイス。左からハイカットSPはボトム付近の連続ショートトゥイッチで好反応。これで2匹キャッチ。次にD-INCITE44(SMITH)はフラットサイドのハイアピールでサカナの寄りが早かった。D-Compact(SMITH)は45mmサイズで、今回メインとなったシンキングミノー。連続ショートトゥイッチが基本。ヤマメのサイズが小さめだったので、小型ミノーでのバイト率が高かった。そして学生時代に愛用していたHUS LUREというスプーンでもキャッチ。
安藤君のキャストのレベルは申し分なく、ヤマメのつき場も理解しはじめてからペースアップ。「また来たいです」とか「ウェーダーっていくらぐらいするんだろう」と興味津々だった。
自分は中学生の頃、釣りのために自転車で、10~60km圏内であれば日帰り、120kmを超えるような距離では2泊3日などでフィールドに行ったものだ。高校に入ってからはスクーターで一気に楽になったが…
さて、安藤君と一緒に行った日は、相変わらずオリキンキャストとバックハンドは決まったものの、シングルハンドのサイドキャストについては自信喪失。自信を掴んだ前回の釣行では時間を重ねることで上達したが、今回は1時間ほどの釣行だったため、弾道が安定するところまで到達せずに納竿。本当に体得していれば短時間でもできるはずだが、まだ身体にしみこむまでのレベルに達していない、ということ。また、シングルハンドのサイドキャストだけでなく、釣るためにバックハンドやオリキンキャストも織り交ぜながら、3種類のキャストを使い分けていたため、1時間ほどの釣行でも、まともに練習した時間を考えると……
シングルハンドのサイドキャストを完全にマスターするためにはテクニック面だけではなく、ロッドがブレないようにグリップの径を太くし、かつすべりを抑えるためにテニスのラケットで使われているようなグリップテープを巻いてみようか、などと思案しながら車を運転し、帰途についた。
しかしこの時期、バスがシェードやピンのカバーについていて、それをライトリグで攻略するパターンにはまだ時期尚早。しかもそういうバスを攻めるには誘いが必要となり、一投に時間を要してしまう。つまり、キャスト数が稼げないからあまり練習にならない。
そこで、渓流のルアーフィッシングを選択。渓流専用のタックルもあるのだが、ロッドはあえてバスタックルを使用することで感覚を養うことにした。ちなみに今回はライトアクションのバスタックルにこだわり、スティーズ・スカイボルトをチョイス。リールはイグジスト2505F-H、ラインはFCスナイパーの2.5lb。
Newイグジストのドラグ性能は素晴らしいが、それ以上に素晴らしく思えるのはスプール下部の段差によってラインの落下が防げ、スプール内部への糸噛みがいまだゼロなこと。
数グラムの小型ルアーが対象となるため、渓流のトラウトゲームがマッチ。何よりキャスト数が格段に多いので、この手の釣りはキャストの練習に最適。午後からの半日釣行だったが夕方ラッシュに遭遇し、キャスト練習の付録的釣果ながら20cmアベレージで17匹ものヤマメをキャッチするといううれしい結果となった。
こうして投げ続けることで、苦手だったシングルハンドのサイドキャストによる弾道も安定。素直にうれしく、自信を持てるようになった。バックハンドキャストは自分にとって非常に投げやすく、弾道も安定している。そして何よりオリキンキャスト(スピニングでフリッピングするようなフォームで最終的にはピッチングになるキャスト。わからない方はDVD「アルティメット7」などを参照)は渓流において、大きなアドバンテージとなる。ロッドを振るスペースが限られる中でも、正確に素早くキャストすることができ、ロッドを振るときの影が水面に落ちるのも抑えられる。
そして石陰や微妙な流れの変化などピンポイントだけでなく、引くコースも的確に選ばなくてはならないので、ある意味バスフィッシング以上にシビアな世界。そこで正確なプレゼンテーションを何回できるかが釣果を左右する。効率を重視し、無駄を省けば釣果が倍増するといっても過言ではない。さらに、川の形状や流れの変化を読み、どこにサカナがいるのかを推測する。こうした洞察力も養うことができる。これも渓流釣りからバスフィッシングに生かせる項目だ。ちなみにバスの場合は反転流がホームになることが大半だが、ヤマメは本流がホームになる。その本流の流れの強さが高水温期は速め、低水温期は遅めになることも覚えておこう。
今回は道志川(山中湖近くの山林に源泉を持ち、津久井湖へと流れ込む河川)へ行ったのだが、八王子から程近い渓流で、車で1時間半ほど。その道中にある津久井湖畔の矢口釣具店さんへ立ち寄り、実績のあるルアーや入渓スポットの情報、さらには神奈川県サイドの遊漁券をゲット。学生までは自分も渓流のルアー釣りをたしなんでいたが、その当時はスプーンやスピナーが主でミノー系ははじめて。なので小型ミノーをいくつか購入した。また今回はその上流域となる山梨県側で釣果を得ることができたのだが、ここでの遊漁券は現場近くのお店で入手した。金額は1日1000円となっているので、参考まで。
そうそう、矢口釣具店さんではO.S.Pの復興支援グッズを取り扱っていただいている。この売上の10%はお店に手数料として、残りの90%は義援金となる。みなさんのご協力をよろしくお願いします。
この日、よかったエリアにはエサ釣りで入渓している方が数人。釣る人は釣っていたと思うが、その方々が移動されたあと、同じスポットでルアーを投入すると入れ食い! ルアーが強くなる局面は多々あることを、あらためて実感した。また同じタイミングで上流寄りのエリアに入っていたエサ釣りのおじさんは、毎年来ているそうなのだが一匹だったそうで、そんな中、自分は粒揃いのヤマメを10匹以上もキャッチ。おじさんはあまり釣れていなかったこともあり、写真を撮ってもらった(こういうところでは釣り人同士、協力したいよね)お礼のおすそ分け分も含めて、10匹のヤマメをキープ。残りは次の釣り人のためにキャッチ&リリースした。
気のいいエサ釣りのおじさんと一枚。
この釣行で気をよくしたので数日後、仕事のついでに奥多摩の渓流へ入った。小一時間の釣行だったがそのエリアにはサカナもいなく、ノーフィッシュで終了した。
そしてつい先日、再び道志川へ。
高校受験を無事に終えて安藤君がTNFRに遊びに来てくれた。彼はトラウトキング選手権において中学3年生ながら大活躍。今度の最終戦ではマイスターの座がかかっているらしく、大人からも一目置かれるトラウトのエキスパート。バスフィッシングにも情熱を注ぐ、将来有望なヤングアングラーだ。
そんな安藤君に、自分が持っていたトラウトルアーを見てもらい、いろいろと話が弾んだ。その勢いでキャスティング八王子店さんへ行き、たくさんあるルアーの特徴や購入のアドバイスをしてもらった。はじめてヤマメ釣りに行って以来、バスフィッシングに生かせそうなテクニックを感じていたので、いろいろなタイプの異なるルアーを買い込んでみた。そして「時間があれば明日、春休みだし渓流につれていってあげるよ」と約束。中学生活最後の日ということもあり、高校進学のプレゼントという意味合いも兼ねて、仕事の都合で出発が遅くはなってしまったものの、およそ1時間強の釣りに行くことができた(ただし、往復で3時間を要したが……)。
この日も道志川の上流へ。短時間ながら自分は5匹、安藤君も途中からコツを掴み、3匹のヤマメをゲット。安藤君においてはこれまで経験してきた池タイプの管理釣り場でのマス類をどう食わせるかという経験は豊富で、渓流タイプの管理釣り場も少し経験はあったそうだが、本格的な野生の釣り場ははじめて。ウェーダーをはいての釣りもはじめてということもあって、目に映るすべてが新鮮。とてもおもしろい、とハマッた様子だった。
今回のヒットルアー。低水温期ということもあって、水深のある淵のそばにサカナがたまっていた。その点をふまえたチョイス。左からハイカットSPはボトム付近の連続ショートトゥイッチで好反応。これで2匹キャッチ。次にD-INCITE44(SMITH)はフラットサイドのハイアピールでサカナの寄りが早かった。D-Compact(SMITH)は45mmサイズで、今回メインとなったシンキングミノー。連続ショートトゥイッチが基本。ヤマメのサイズが小さめだったので、小型ミノーでのバイト率が高かった。そして学生時代に愛用していたHUS LUREというスプーンでもキャッチ。
安藤君のキャストのレベルは申し分なく、ヤマメのつき場も理解しはじめてからペースアップ。「また来たいです」とか「ウェーダーっていくらぐらいするんだろう」と興味津々だった。
自分は中学生の頃、釣りのために自転車で、10~60km圏内であれば日帰り、120kmを超えるような距離では2泊3日などでフィールドに行ったものだ。高校に入ってからはスクーターで一気に楽になったが…
さて、安藤君と一緒に行った日は、相変わらずオリキンキャストとバックハンドは決まったものの、シングルハンドのサイドキャストについては自信喪失。自信を掴んだ前回の釣行では時間を重ねることで上達したが、今回は1時間ほどの釣行だったため、弾道が安定するところまで到達せずに納竿。本当に体得していれば短時間でもできるはずだが、まだ身体にしみこむまでのレベルに達していない、ということ。また、シングルハンドのサイドキャストだけでなく、釣るためにバックハンドやオリキンキャストも織り交ぜながら、3種類のキャストを使い分けていたため、1時間ほどの釣行でも、まともに練習した時間を考えると……
シングルハンドのサイドキャストを完全にマスターするためにはテクニック面だけではなく、ロッドがブレないようにグリップの径を太くし、かつすべりを抑えるためにテニスのラケットで使われているようなグリップテープを巻いてみようか、などと思案しながら車を運転し、帰途についた。