ルアーリトリーバー(ルアー回収機)の話
2013-5-13 カテゴリー:タックル全般
自分は、根掛かりしたルアーをなるべく回収するようにしている。
もちろん状況にもよるのだけれども、ルアーは高価なものだし、何より自然を汚したくないと言う気持ちが強いから回収できるものは取りに行っている。
そんな時に活躍するのがルアーリトリーバー(ルアー回収機)だ。
これは、先端に付いているシンカーなどでルアーを押してバックさせて根がかりを外したり、プラグとかは余っているハリにチェーンなどを引っ掛けてハリを伸ばしたりして、ルアーを回収するツールなんだ。
今回はこのルアーリトリーバーの話をしようと思う。
このルアーリトリーバーはとてもスグレモノでプラグだけではなく、ジグやワームにも使えるんだ。
たとえば、キャロライナリグやスプリットショットでも、途中のシンカーをくぐり抜けて、ルアーリトリーバーについているシンカーがルアーに届けば、根がかり部分をバックさせて回収することもできる。
さて、なぜ自分が根がかりしたルアーを極力回収するかというと、メリットがあまりにも大きいからなんだ。
①湖底になるべくゴミを残さない。
②将来的に、バスが釣れなくなってしまうのを防ぐ。
③ルアー紛失によるコストを削減。
④バスが釣れるようになる。
①は言うまでもなく、なるべくフィールドはきれいに保ちたいよね。
②は根がかったルアーを食べてバスが死ぬ場合があるし、ラインなどが湖底に残ったりすると、狙っているカバー・スポットに放置されたラインがバスの体に触れたりして、バスがおびえて、そこへ寄り付かなくなるんだ。
③はルアーを無くさなければ、同じルアーを補充しなくて良いので、新しくルアーやタックルを買うお金が残る。ルアーやタックルが充実してくれば、攻略の幅が広がって釣果面でも有利になるよね。
④はこういうツールを持っていることで、根がかりを恐れず、カバーなどに対してよりタイトに攻めることができ、より釣れるようになるんだ。
ここで自分が使っているルアーリトリーバーを2つ紹介するよ。
ボート釣りで自分が長年愛用しているのは、以前アメリカで売っていた、デビット・フリッツというアメリカのバスプロがデザインしたモデルなんだ。
ただし、チェーンは自分が後から取り付けたもので、アメリカ以上に日本では、このチェーンの必要性が高く感じる。
特に霞ヶ浦や岡山県の倉敷川など人工的なストラクチャー(捨て網や土のうなど)が多いので、こういうものに根がかりした場合は、チェーンにプラグの余っているハリを引っ掛けて回収する方法がメインになるわけで、だからこのチェーンがキモなんだ。
これをルアーリトリーバーに取り付けると、引き出したロープを手繰り寄せれば自動で巻き取ってくれるのでかなり便利。
詳しく説明すると、このタイプのものは大・中・小、3サイズがあって、なるべく小さいものを自分は選んでいる。
そして、小さいものの中でもロープの巻き取り量が多いものが良いんだ。
大体このタイプの小さいものは15フィート(4.5m)くらいのロープの長さしかなくて、それだと15フィートの水深までしか使えない。
自分の選んだこのモデルは26フィート(8m)モデルなので、かなりの水深にも対応が可能だ。
自分が色々なものを試した中で、オススメはドイツのメーカーFlexiのもので、かなり耐久性が高い。
他のメーカーのものを使っているときは年に1回くらい買い替えていた。なぜかというと、回収の際、水がロープを伝ってリール内部に浸入し、中が錆びて、出したロープが戻らなくなってしまうんだ。そうやって1年に1回くらい買い替えていたのだが、このメーカーのものはこれまでそういったトラブルで壊れたことがない。このモデルは2セット持っているけど5年以上は使い込んでいる。
また、購入時はロープの先に犬の首輪との接続用のリード部分が繋がっているが、このリード部分は取り外して有効利用できる。これをリール部分の持ち手部分に取り付け、魚探の架台部分などに固定しておけば尻手ロープにもなり、リールが固定されているからこそ、ロープを引き出す際に非常に扱いやすくもなる。
(写真①:ルアーリトリーバー本体 ②:自分で取り付けたチェーン ③:Flexi製リール)
実はこれ、形こそはデビット・フリッツモデルと一緒だけど、アメリカの知り合いがハンドメイドで作ったものを自分も頂いたんだ。(2セット持っていて、バスボートに常備している1つは本物。本物はもう製造中止で入手不可能)
ようするに、これに限らず、外す時のしゃくったりする動作で、通したラインがなるべく抜けにくくて、重いものであればある意味何でも良いんだ。
2.オカッパリ・ボート(遠征)用
これは自分がオカッパリやボートで使っているダイワ製のもので、手巻きのリールがついていながらも価格が手ごろで非常にスグレモノだ。
オカッパリではこれがベストだ。ボート釣りでは、正直もっとシンカーのウェイトが重いほうが、よりクイックで確実に外せると感じるときもあるのだが、遠征する時は、これを持って行くことが多い。それだけお手軽ながらも機能性は高いんだ。
基本的にルアーリトリーバーをルアーが根がかりした真上で使用するのが一番取れるのだが、真上に行けないオカッパリではロッドを目一杯立てて、ラインと根がかりした部分を斜めにして、ロープウェイのようにラインにシンカーを滑らせて根がかりした場所まで持っていく。
当然、ロングキャストしたものは取れにくかったり、足場の高い方が有利だけど、近場であれば大体回収できるんだ。
シンカーが軽めなのはオカッパリを考慮したからこそのねらいで、ロッドを立てるからこそ、重すぎるとロッドが曲がってしまい、角度が浅くなってしまう。
だからこそ、この重さがベストなんだ。
何よりこのモデルの良いところは、はじめからついているこのチェーン。しかも、このアーム+アーチ状になっているこの構造。
通常のモデルはチェーンの取り付け位置がシンカーの付近で、特にオカッパリの場合、なかなかルアーのハリのところまで行ってくれない。
しかし、この構造だとベリーフックのところまでチェーンが間単に届いて、ハリを伸ばして回収できる。
あと、このモデルは引き出したヒモを手動で巻き取るんだが、それを簡単にする為のちょっとした工夫を紹介しよう。
付属のリングを、カード用の開閉タイプのリング(写真参照)などに変更し、ベルト通しやヒップバックなどへ取り付ける。
体に固定することで、操作性もグッと良くなる。
そして、何よりいつでも使えるんだ。
このように、いろいろと工夫して使ってほしい。
今回はフィールドとバスフィッシングを末永く楽しんでいくためのグッズを紹介させてもらった。
以上、グレートアングラーの必需品である。